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加賀藩十村役喜多家


	シイや杉の木立に囲まれた13,000坪の敷地には、桟瓦葺切り妻屋根で木造平屋建ての主屋、、茅葺き入母屋造りの表門、道具倉、酒倉、米倉、喜多家所蔵の名品を展示した喜多倉などがあり、100以上の村を治める十村役筆頭を務めた当時の権力がうかがえます。十村役とは一向宗の影響が強かった加賀藩独自の制度です。建物だけでなく敷地が重文指定されているのは珍しく、28代目にあたる当主自ら案内をしていただき建物の特徴や所蔵品の数々を詳しい説明付きで見せていただきました。私的には能登の旧家の中では一番おすすめです

	建物の入り口には4つの玄関があり、身分によって分けられています。農民と武士が同じ場所で職務を行う十村役ならではの面白い造りです。
	お殿様が来られたときに使う部屋ですが、それにしてはかなり質素な造りになっています。これも当時の加賀藩の事情によるものだそうです。
	敷居が一段高くなっていて、向こう側が武士の仕事場になっています。たとえ家人でも許可無く立ち入ることは禁じられていたそうです。
	十村格子と呼ばれる格子で、内側が細く外側が広い台形型になっているため、内からは見えやすく外からは見えにくくなっています。金沢の茶屋街の格子にも使われるようになりました。
	喜田蔵には、喜多家の所蔵する色々な品々が展示されています。